付録:地下の情報(国土地盤情報検索サイトの利用)
国土地盤情報検索サイトKuniJibanでは国土交通省の道路・河川・港湾事業の調査成果であるボーリング柱状図や土質試験結果等の地盤情報を検索し閲覧できる。これにより平地部など地下の情報が得にくい場所の地下のようすを知ることができる。
検索サイト:http://www.kunijiban.pwri.go.jp/jp/index.html
この検索サイトの趣旨・内容・利用上の注意を理解し,利用上の留意点を参照する。その上で「国土地盤情報検索サイトKuniJiban利用する」から実際の検索サイトに入る。参照したい場所に地図を移動し拡大すると,どこにボーリングデータがあるかがわかる。
広見線沿線では,国道41号線や21号線,特に可児御嵩IC付近に多くのデータがある。地図上の赤丸印がボーリング地点である。知りたい場所の点をクリックするとボーリングIDや調査事業内容が表示される。さらにその表示からボーリングデータの柱状図を得ることができる。
ボーリングデータからある層準までの深さを求め,地図上にその等深度線図を作成すると地域の地盤強度の違いなどがわかる。
例1:御嵩駅南,国道21号線(ボーリングID B4KJ201801005-1560)
地表下深度1m(標高121.9m)まで表土,それより下,深度4.0m(標高118.9m)まで礫(tまたはa),そこから深度47mまで砂岩と泥岩(シルト岩)が繰り返す中村層(N1ss),そこからデータがある深度48.3mまで凝灰岩,蜂屋層(N1v)である。なお,深度20m以深で中村層にしばしば亜炭がはさまる。
例2:明智駅南西で広見線と国道21号線の交り(ボーリングID B4KJ201801005-8452)
地表下深度0.6m(標高100.4m)まで埋土,そこから深度8m(標高97.1m)まで礫やシルト混じり礫で,段丘礫(t)。そこからデータがある深度8.3mまで中村層(N1ss)である。
例3:日本ライン今渡の北の木曽川沿い(ボーリングID B4KJ201801005-8528)
地表から深さ11.4m(標高64.7m)まで礫(一部砂)で,段丘礫(t)。そこからデータがある深さ13mまで岩盤で,蜂屋層(N1v)となる。
例4:日本ライン今渡の東,国道21号線とJR太多線が交差するあたり(ボーリングID B4KJ201801005-8449)
地表から深さ1.4m(標高85.9m)まで表土と砂質シルトで,薄い沖積層(a)。そこから深さ8.0m(標高79.3m)まで礫で,段丘(t)。そこからデータがある深さ10mまで岩盤,蜂屋層(N1v)または中村層(N1ss)である。