八百津線跡

 

7-1図 八百津線跡付近の地質図 産総研シームレス地質図に加筆

 

 

明智(伏見口)から八百津間を結んでいた八百津線の跡とその周辺の地質見学地を記す。現在は旧八百津線にほぼ沿って明智駅前からバスの便がある。

 

地質概説

この地域には,美濃帯のチャート(Jch),砂岩・泥岩(Jss),新第三紀中新世の瑞浪層群蜂屋層(N1v)と中村層(N1ss),第四紀の段丘堆積物(t)と沖積層(a)が分布している。

 

観察要点を以下に記す。

(1)八百津駅跡:「塩口」バス停付近。線路の一部が記念碑とともに残っている。

(2)チャートとマンガン鉱山:八百津駅跡から錦津小学校を経て南に向かう道路沿いにチャートが露出する。道路のすぐ脇にマンガン鉱山の坑口がある。立ち入ることはできないが,坑口は比較的大きく,往時の盛んな採掘の様子がしのばれる。

(3)兼山ダム:「兼山ダム」というバス停があるが,ダムの概観を見るには「兼山橋」バス停が良い。橋から全体をながめることができる。

(4)兼山橋のチャート:兼山ダム周辺にはチャートが露出している。兼山橋わきにチャートの露出があり,河床の地質を知りうる。

(5)兼山駅跡:バス通りより山側の道沿いに軌道跡が残っている。「みんなの駅ひろば」という公園が兼山駅の跡である。

(6)トンネル:兼山駅跡の軌道跡をたどるとトンネルがある。地質は中生代の泥岩である。

(7)金山城:兼山駅跡付近に金山城址へ至る遊歩道が整備されている。ふもとにチャートが露出している。

 

 

八百津駅跡 地質図の地点1

 

 

マンガン鉱山坑口 地質図の地点2

 

 

兼山ダム 地質図の地点3

 

 

兼山駅そばのトンネル 地質図の地点6

 

 

 金山城址 地質図の地点7